注目の産地、D.O.ビエルソ 〜テロワール編〜

D.O.ビエルソ
D.O.ビエルソ

今日のビエルソワインの発展と繁栄を可能にしたのはぶどう栽培家たちの努力によるものに他なりませんが、ビエルソの地がぶどう栽培にとって理想的な場所であるということも見逃すわけにはいきません。ビエルソの地理、地形、気候といった様々な要因が折り重なって、ビエルソのテロワールを特別なものにしているのです。各ファクター別に細かくみてみましょう。

 

 

地理的位置

ビエルソはカスティーリャ・イ・レオン州の北西部、レオン県内に位置します。ガリシア州、アストゥリアス州との境目にあり、北西部はオレンセ県、ルーゴ県、北はアストゥリアスに面しています。ビエルソは海岸と内陸の通路になっており、そのため、昔から多くの集落が存在し、多くの人々が暮らしてきました。その面積はおよそ3,000平方キロメートルほど。そこで自然と人々は共存してきたのです。

 

地形

ビエルソはシル川、ボエサ川、クア川、ブルビア川、ヴァルカルセ川などの多くの川が流れ、また、山に囲まれた地形であるため、山と谷のコントラストに富んだ地形で、アンカレス山、ヒストレド山、ロス・アキリアノス、カウレル山からなる起伏の多い地形となっています。標高2,000mを超える山々、谷、自然につくられた段丘の織りなす地形には、多種多様な植物相、動物相を可能にしています。このような豊かな環境のおかげで、ビエルソはワインだけでなく、香りの高い青りんごのマンサーナ・レイネータやボティーリョ、焼きピーマン、洋梨、栗など、高品質な食材が多くあります。

 

地質

ビエルソのワインを語るとき、切っても切れないのが独特な地質。山の岩は古生代以前の古い物質からできており、珪岩や粘板岩(スレート)のほか、花崗岩や石灰岩も若干含みます。また、地溝は第三紀、第四紀の物質から出来ており、粘土、小石、沖積土などで出来ています。酸度は谷間はpH6に対し、山間部ではpH4から8.5と幅があります。石灰の酸化物の含有率は低く、1ヘクタールあたり3,000kgに満たないほどで、有機物の含有率は1%ほど。谷の盆地は斜面に比べて豊かな土壌なため放牧地が多く、ぶどう畑は、川に近い、傾斜のゆるやかな段丘や標高450mから1,000mの斜面に多くあります。

 

気候

ビエルソは特別なミクロクリマを有し、一年中気温の変動が大きくありません。ビエルソの気候を唯一無二のものにしているのは、その地理的、地形的なファクターに起因しているのです。ビエルソは大西洋の海洋性気候と内陸性気候のぶつかる場所にあり、その両者の影響を受けるため、冬は冷涼で、夏は温暖な気候となります。山、山間部それぞれで気温は異なりますが、穏やかな山間部ですと、年間平均気温は12℃ほど。年間降雨量は721mmと、ビエルソを囲む山々のおかげで、他のイベリア半島メセタ地帯に比べ高くなっています。降雨多いのは9月と5月で、場所によっていは降雨量が1,000mmに達する場所もあるほど。温暖な気温と適度な湿度は、ぶどう栽培に最適なのです。

 

[出典 fuente]
D.O.Bierzo提供資料

CONSEJO REGULADOR de la D.O.BIERZO
http://www.crdobierzo.es/es/



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